本日の現代ビジネスより
菅政権にとって、横浜で行われたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会談に、中国の胡錦濤国家主席が出席するかどうかは、政権のメンツに関わる大問題だった。
「そのため当初から、『菅政権は胡主席のAPEC出席と引き換えに、魂を中国に売り飛ばした』などという批判が、政府内だけでなく霞が関の中からも出ていました。"密約"の中には、菅首相が胡主席と会談しても、領土問題には一切触れない、などの要求が中国側から出ていた、という話もあります」(外務省関係者)
尖閣ビデオ流出が、YouTubeに公開された11月4日夜12時頃、民主党の川内博史前国交委員長は官邸の仙谷官房長官に電話した。秘書官から、お休みなのでおつなぎできないとの返事。菅総理は、民主党の議員と飲んでいて、翌日まで知らなかった。この政権は、危機管理能力が全くない。
もともと、菅首相のリーダーシップ不足と仙谷氏の独善主義によって、政府内に混乱が続いていた折だ。「ビデオ流出」という、たった一本の火矢が放たれただけで、民主党政権の"本丸"は簡単に炎上した。
仙谷氏は、流出直後に『原口と小沢の周辺を洗え』と指示。(官邸関係者)
馬淵澄夫国交相、前原誠司外相も疑われた。
民主党政権の身内を信用していない冷えた関係がよく分かる。
以下に現代ビジネスの記事内容を示す。
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菅政権にとって、横浜で行われたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会談に、中国の胡錦濤国家主席が出席するかどうかは、政権のメンツに関わる大問題だった。
「そのため当初から、『菅政権は胡主席のAPEC出席と引き換えに、魂を中国に売り飛ばした』などという批判が、政府内だけでなく霞が関の中からも出ていました。"密約"の中には、菅首相が胡主席と会談しても、領土問題には一切触れない、などの要求が中国側から出ていた、という話もあります」(外務省関係者)
尖閣ビデオ流出が、YouTubeに公開された11月4日夜12時頃、民主党の川内博史前国交委員長は官邸の仙谷官房長官に電話した。秘書官から、お休みなのでおつなぎできないとの返事。菅総理は、民主党の議員と飲んでいて、翌日まで知らなかった。この政権は、危機管理能力が全くない。
もともと、菅首相のリーダーシップ不足と仙谷氏の独善主義によって、政府内に混乱が続いていた折だ。「ビデオ流出」という、たった一本の火矢が放たれただけで、民主党政権の"本丸"は簡単に炎上した。
仙谷氏は、流出直後に『原口と小沢の周辺を洗え』と指示。(官邸関係者)
馬淵澄夫国交相、前原誠司外相も疑われた。
民主党政権の身内を信用していない冷えた関係がよく分かる。
以下に現代ビジネスの記事内容を示す。
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現代ビジネス 週刊現代2010年11月24日より
中国と密約 裏切りと炎上の民主党政権 裏切りと炎上の民主党政権
内幕ドキュメント
ビデオは公開しない約束をしていた!
徳島に帰って弁護士をした方が この国のためなのかもしれない |
一人の海上保安官の「決意」と「覚悟」が、菅政権を大きく揺さぶっている。
なぜこの航海士は、法を破る危険を冒してまで、衝突映像を流出させたのか。
「実は、政府が映像公開を躊躇した背景に、『中国との密約』があると言われています。9月の衝突事件後、民主党の細野豪志前幹事長代理が訪中した際、映像を公開しないのと引き換えに、フジタ社員の釈放と日中間の緊張緩和を"密約"したのではないか、というのです。その絵を描いたのは、言うまでもなく仙谷由人官房長官です」(民主党幹部)
そこまで中国に媚びるのか
菅政権にとって、横浜で行われたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会談に、中国の胡錦濤国家主席が出席するかどうかは、政権のメンツに関わる大問題だった。
「そのため当初から、『菅政権は胡主席のAPEC出席と引き換えに、魂を中国に売り飛ばした』などという批判が、政府内だけでなく霞が関の中からも出ていました。"密約"の中には、菅首相が胡主席と会談しても、領土問題には一切触れない、などの要求が中国側から出ていた、という話もあります」(外務省関係者)
こうした見方を裏付けるように、衝突映像の公開を否定する仙谷氏の言い訳は、コロコロと変遷してきた。当初は、「中国をいたずらに刺激してはいけない」と言っていたのに、その後「捜査資料だから」「海上保安庁の漁船拿捕の手法がばれてしまう」などと説明が二転三転した。
そして、ネット上に映像が流出すると、今度は「(流出犯の)量刑が下がる恐れがある」とまで言い出した。これだけ支離滅裂な発言が続いたら、「裏に何かある」と考えるのが自然だ。航海士が映像を流すにあたり、「sengoku38」というハンドルネームを付けたのは、こうした仙谷氏の「裏切り行為」に不信感を抱いてきた、国民全体の気分を代弁する意味があったのだろう。
今回のビデオ流出騒動で見えたのは、「大官房長官」として政権を牛耳ってきた仙谷氏個人の能力と、民主党政権の国政担当能力、双方の明らかな限界だ。
政権運営に行き詰まり、もはや正常な判断を誰も下せなくなっているのか、11月10日に行われた衆院予算委員会を前に、民主党は前代未聞の暴挙に出た。
この日、国会中継は午前11時から始まったが、実際の審議はその30分前に始まっていた。実はこんな中途半端な放送スケジュールになったのは、民主党がNHKに対し、国会中継の許可を出さなかったからだ。
「予算委は午前10時から開始予定でしたが、中継がないのを知った自民党がNHKに抗議し、30分遅れで審議が始まり、放送が始まったのはそのさらに30分後でした。しかも、事前に民主党がNHKに対し、『自民党が中継不要と言っている』と自民党のせいにしていたことが分かり、自民党サイドは激怒していました」(全国紙政治部記者)
この日の予算委は、海上保安官が衝突映像を流出させたとの第一報が流れた直後で、野党の厳しい追及が予想された。しかし、だからと言って国会中継をやめさせようとは、どこが「開かれたクリーンな政党」なのか。民主党はその看板を、掛け替える必要がある。
「オレのところに来るな!」
そして、そんな幼稚で身勝手な民主党を牽引してきた仙谷官房長官も、メッキが剥がれ、心身ともに限界が見えてきた。現役閣僚の一人は、仙谷官房長官が、こうこぼすのを耳にした。
「みんな、オレのところに丸投げしてくる・・・。菅は本当に何も考えていない」
疲れが溜まり頭が朦朧としてくると、逆にイライラが募る。必然、日々の言動にも異変が表れてくる。
「怒りっぽくなり、夜回りの番記者に、『もうオレのところに来るな!』と怒鳴ったりしています。ここ1ヵ月ほどの間に、ベロベロに酔っ払って、秘書官に支えられないと歩けないような状態で帰宅したことが何度もありました。『壊れかかっている』という見方が、記者の間でも広がっています」(全国紙政治部デスク)
尖閣衝突ビデオに、警視庁テロ対策情報の流出。国会運営の混乱と、補正予算案などの審議の難航・・・。
「最近の仙谷氏は、流動食を一日数回に分けて摂り、辛うじて体力を維持しているようです。今後、国会での乱暴な答弁はもっと増えるでしょうし、結果的に菅内閣の支持率は、さらに低下していくでしょう」(政治評論家・浅川博忠氏)
仙谷氏はこれまで、菅はバカ、他の大臣もみんなバカ、と言わんばかりの態度で自分が前に出てきて、民主党政権を仕切ってきた。ところがその結果、負担が増えすぎて手が回らなくなっているのだから、自業自得と言えなくもない。
尖閣ビデオ流出事件の裏では、「官邸崩壊」を象徴する、こんなこともあった。
ビデオが「YouTube」上にアップされた11月4日夜、新聞記者からその情報を聞いた民主党の川内博史前国交委員長は、慌てて官邸に電話を入れた。仙谷氏に、事実関係と、対策などを確認するためだ。
ところが、官邸の反応は驚くべきものだったという。
「仙谷氏にコンタクトを取ろうと官邸に電話を入れたのは、夜12時前です。すると、秘書官が出て『長官にはお繋ぎできない』と言う。この非常時になぜだと問い質したら、『官房長官は、すでにお休みされています。その件は明日朝、長官にお伝えします』と言われ、呆気に取られました」
菅政権において、重大情報は、まず仙谷氏のもとに集められる。しかし、その仙谷氏が極度の疲労で寝込んでいる場合、危機管理どころか、官邸の機能そのものが完全に停止するわけだ。
実際、衝突ビデオがネット上を賑わせ始めていたその頃、仙谷氏によって「情報過疎」の状態に追いやられている菅首相が何をしていたかと言えば、別の民主党議員と無邪気に一杯やっていたのであった。
証言するのは、民主党の斎藤勁国対委員長代理だ。
「あの日は、菅さんから『国対委員長代理の就任祝いをやろう』とお誘いを受け、赤坂の日本料理店で夜9時過ぎから会食をしていました。その場には首相秘書官もいましたが、ビデオ流出に関し、何らかの報告が入った気配はまったくありませんでしたね」
菅首相がこの宴席を後にしたのは午後11時過ぎ。すでにネット上で騒ぎが広がり始め、マスコミも動き始めていた時間である。
しかし、菅首相はまるで"蚊帳の外"だった。ウソみたいな話だが、国家の最高権力者の情報レベルが、その時点では一般市民よりはるかに遅れていたのだ。
「その後の政府内は、混乱の極み。日付が変わった後に報告を受けた菅首相は、『どこだ! どこのチャンネルが流している!』と喚き散らし、テレビではなくネット上だと告げられると、『YouTubeってどうやって見るんだ! どうするんだ!』と焦りまくっていたそうです。一方、仙谷氏のほうは、いきなり『(流出元は)どこだ。海保(海上保安庁)か。那覇(地検)か』と口走ったとか。どちらかに何かされる・・・そんな心当たりでもあったんでしょうかね」(別の民主党幹部)
仙谷は逃げ切れるか
もともと、菅首相のリーダーシップ不足と仙谷氏の独善主義によって、政府内に混乱が続いていた折だ。「ビデオ流出」という、たった一本の火矢が放たれただけで、民主党政権の"本丸"は簡単に炎上した。
仙谷氏が、根拠もない段階で「犯人」に言及したくらいだから、政府内ではすぐ、「実行犯は身内」との疑心暗鬼が広がった。与党内でも多かった「映像を公開すべし」という声を無視し、「中国との密約」を裏付けるような態度を取ってきた仙谷氏に対しても、ずっと不満が燻り続けていた。
「流出事件の直前にも、政府内には『なぜ映像を全面公開しないのか』と仙谷氏に詰め寄っていた者がいました。いざ映像が流出した際、彼らが真っ先に疑われたのです」(前出・現役閣僚)
"容疑者X"としてまず浮上したのは、なぜか原口一博前総務相だったという。
「実は仙谷氏は、流出直後に『原口と小沢の周辺を洗え』と、密かに指示を出しています。原口氏は衝突事件が起きた後に尖閣諸島の視察を挙行しており、小沢氏にも近い。それで、『あいつらが裏で糸を引いているのでは』と疑ってかかったようです」(官邸関係者)
原口氏にすればとんだ濡れ衣だが、別の"容疑者"として、海上保安庁を所管する馬淵澄夫国交相の名前まで挙がっていたという。馬淵氏は衝突事件に対し、一貫して「中国に対し、日本の立場を明確にせよ」と主張しており、映像公開に関して積極派だったため、目を付けられたのか。
さらに、そんな疑惑の渦中には、前原誠司外相までが登場していた。
「『前原が怪しい』という話は、実は菅首相周辺から出ていました。確かに前原氏は対中国強硬論者ですが、首相周辺から大臣に『怪しい』という疑いをかけられること自体が異常です。前原氏は仙谷氏の子飼いと見られていることもあり、『首相と官房長官が、互いに疑心暗鬼に陥って責任の擦り合いをしている』ように見え、ますます政府内の動揺を広げる結果になりました」(民主党中堅議員)
トップの二人が互いを信用していないのだから、その配下に一致団結など期待するのはとうてい無理。互いに容疑者扱いされそうになった前原外相と馬淵国交相にしても、「関係が冷え切っている」(別の民主党中堅議員)という。馬淵氏は6日、前任の前原氏が進めた群馬県・八ツ場ダムの建設中止方針を事実上撤回してしまい、物議を醸した。
「馬淵氏にしてみれば、八ツ場ダムにしろJALの再建にしろ、前原氏がやったのは全部中途半端な思いつきばかりで、自分はその尻拭いをしていると思っている。一方で前原氏は、馬淵氏のことを『自分の総理への道を脅かす存在』として心を許していない」(同)
人は城、人は石垣、人は堀・・・。戦国の名将・武田信玄の言葉だが、人心さえまとまっていれば、その結束が強固な城となって、国は安定する。しかし、逆に為政者から人心が離れてしまった国は、滅亡する。
それは、そのまま現在の民主党政権に当てはまる。「城主」と「家老」の間に意思疎通がなく、「武将」たちは不満を溜め込み、勝手な行動に走るだけ。これで城がもつわけがない。「民主城」が落城する日は、そう遠いことではなさそうだ。
「仙谷氏は、海保の鈴木久泰長官に対し『責任は免れない』と言いながら、馬淵国交相のほうは擁護している。しかし、鈴木海保長官が辞任すれば、必然的に馬淵大臣の責任問題が浮上し、ひいては尖閣問題への対処を指揮してきた仙谷氏の責任が問われることになる。もし民主党政権を守るつもりなら、最終的には、当然、仙谷氏自身がクビを差し出すしかなくなる」(民主党ベテラン代議士)
菅政権は発足以来、法案を一本も国会で成立させていない。臨時国会の会期末は12月3日に迫っているが、仮に会期を大幅延長したとしても、景気対策に必須の'10年度補正予算の執行すら危ぶまれる状況だ。そろそろ、国民の堪忍袋の緒も切れ掛かっている。
信玄の子・勝頼は、「人は城」という父の遺訓を守れず、配下の離反を招いて滅亡した。同様に、仙谷氏や菅首相が求心力を失い、自滅して"クビ"になっても、もはや誰も驚きはしない。
だが、民主党政権が焼け落ちる中で失われるのは、彼らの政治生命などではない。政権交代に未来を託した国民の夢と希望が、その無責任によって、空しく灰燼に帰すことになる。